モンテッソーリ教育を家庭でやっても、効果が出難い理由とは?
モンテッソーリ教育 とは?
モンテッソーリ教育 とは、
イタリアで初めて女性が医学博士の学位を取得したマリア・モンテッソーリ(1870-1952年)が考え出した幼児教育論のことを言います。
すでに、この教育手法は約110年間も世界で受け継がれてきた幼児教育です。
日本全国にも、数多くモンテッソーリ教育の幼稚園がありますので、あなたも通園されたことがあるかもしれませんね。
このモンテッソーリ教育は、素晴らしい成果を出すと賞賛される一方、
深く勉強した人でなければ、子ども達の才能を開花させるのは難しいと言われています。
塾や家庭で、モンテッソーリ教具を使われている方もあるかもしれませんが、
それぞれの教具を取り扱う時のポイントが重要だ!と幼稚園の勉強会で聞きました。
モンテッソーリ教具・積み木タワーの使い方は?
私の息子が通ったモンテッソーリ教育の幼稚園では、保護者の希望者を集めて、モンテッソーリ教育の勉強会を開いて下さいました。
家庭での間違った取り組みを止めてもらいたいという趣旨からでした。
幼稚園の先生が、”お仕事”と呼ばれる教具の使い方を子供たちにこうやってお手本を示しているんですよ!とデモンストレーションされました。
使った教具は積木タワー!
おもちゃコーナーでも見たことあるかもしれません。
このイラストは、6段ですが、本物の教具は、すべて天然木で1辺が1㎝から10㎝の10個の立方体積み木になっていて、教室ではタワーの状態で置かれています。
モンテッソーリ教育は、先生のお手本が超スロー!
「今日は、タワー積み木のお仕事をやりましょうね!先生がまずお手本を見せるから、その後、あなたが同じようにやってみせてね!」
先生はゆっくり立ちあがり、積み木タワーの前に行くと、お行儀よく正座して座り、一番上の積み木だけ持って、机に戻ってきました。
そして、正座して机に置くと、また積み木タワーを取りに行き、2番目に小さい積み木だけ持って帰り、机に置きました。
それを10回繰り返して、ようやく10個の積み木がそろいスタートできるのです。
性格統計学のロジカルタイプのお母さんやお子様なら、こんな動きで持ってこられたら、無駄が嫌いなため、なぜ、まとめて持ってこないのか?
イライラが頂点に達するかもしれませんね。
ポケットにいくつか入れるかな?
袋はないかな?と探すかもしれません。
実は、これ、モンテッソーリ教育の感覚教具の1つであり、1㎝ずつ1辺が違う積み木の重さを、手で感じてもらうための作業なため、複数で持ち運んではいけない!と理由があったのです。
ちなみに、そのような説明を聞くと、ピースタイプの私は納得し、このように行動しなければ!と素直に指示が入ってきます。
積むお仕事を止めるときも、同じように、1つずつ元の場所に運ばなければいけないんだとか。
ロジカルタイプの人には、地獄のような片付けに感じるかもしれませんね。それでも、ロジカルタイプのお子様も避けては通れないんですよ!
モンテッソーリ教具積み木タワー・お手本②積み上げる
今度は、机に10個の積み木がそろった後、先生が大きいものから順に積み上げていくのですが、
その速度が、ビデオのコマ送りのように遅い!
じれったいほど遅いのです。
モンテッソーリ教育の指導として、お手本は、普通の3倍から5倍くらいゆっくりな動作でお手本を見せるというのが基本なんだそうです。
数十人の保護者を前に、お手本を示された先生もさぞ、緊張されたことでしょうが、
全部で15分以上は長ったです。
1つの教具のお手本に相当な時間をかけました。
モンテッソーリ教具・積み木タワーの重要なポイント!
子どもには、
今のお手本と同じように積んでごらん!
と、先生は声を掛けるだけで、上手く積めなくても、決してヒントは与えません。
自分で、どうすればお手本と同じようになるかを考えさせるんだそうです。
あるお子さまは、出来るようになるまで、3カ月かかったそうです。
しかし、その3カ月の間に、様々な算数の基礎となる秩序を、自分で発見したため、
その他の教具は、どれもあっという間に出来るようになったんだそうです。
ポイントが分かれば、家庭でも出来るモンテッソーリ教育!
ここでご紹介したような光景を見たら、つい、
1辺の長さをよく見てごらん!
と言いたくなるのを、我慢しなければいけません。
教えてあげれば、その日のうちに出来るようになることは分かっています。
でも、教えてもらったんじゃ、才能は伸ばせません。モンテッソーリ教育は、自分で気づくまで、待ってあげることが大事なんです!
モンテッソーリ教具の積み木以外の日常生活でも、自分で考え、失敗しながら自分でやろうと挑戦しているところに、
「早くしなさい!遅いわねー!」
「こうすれば、すぐにできるでしょ! ほら、出来たじゃない!」
のような声掛けは、
幼稚園での取り組みを台無しにするので、やめて下さい!
との注意点でした。
あなたも、家庭でお子様のゆっくりと何かに時間をかけて挑戦している姿を見て、
イライラしたり、NGワードの声掛けをしていませんか?
お子様の性格タイプを理解したり、あなたの性格のタブーなどを知っていると、
このイライラの解消法が見つかります。
親子のお互いをイライラさせないための言葉掛けを、
性格統計学・伝え方コミュニケーション中級で学んでみたいと思いませんか?